執筆者
MARCELO SOTTILE

 彼が最後に公の場で発言したのは昨年11月。極めて強烈な、そして前例のないメッセージを代弁した時のことだ。

 選手たちがチームとしてそのような決断を下したのは、チームメートであり、友人でもあるエセキエル・ラベッシに対する地元ラジオの強烈な批判報道が原因だった。
 
 1998年大会のワールドカップでも同じような騒動が起きた。

 当時のアルゼンチン代表の選手たちは、自分たちの名誉を汚すような批判報道に怒りを爆発させた。同様にメディアへの対応を拒否する公式声明を発した。しかし、彼らは後にその決断を後悔することになった。

 メッシは当時のように用意された文章を読み上げたわけではなく、自身の言葉でチームの総意を伝えている。とはいえ、内容的には今回も変わらない。あれから数カ月が経過したが、今後もその意向が貫かれるのかどうか、公式には誰も明言していない。

 代表チームの関係者によれば、3月29日に行われるアルゼンチンサッカー協会(AFA)の会長選挙後、マルセロ・ティネッリ氏が代表秘書に就任することが決まっている。同氏によるメッシら選手たちとの話し合いが問題解決の鍵を握っているという。

 エドガルド・バウサ代表監督は選手を尊重はしているが同意はしていない。選手たちには一度決めた意向をすぐには曲げたくないというプライドがある。こうした状況が続けば、メディアから押し寄せる多数の取材依頼を受ける必要がない気楽さに、馴染んでしまうことも考えられる。
 一方で記者たちの中には、これを選手たちの威嚇行為と訴える者も出てくるだろう。

 アルゼンチンではワールドカップが近づくまで国民の代表熱が上がらないことが一因である。さらに代表チームがこのような不当な形で、ファン離れを加速させれば、誰の利益にもならない結果を招きかねない。
 メッシはこれらの問題について再び口を開くのかどうか、今後を注目したい。

MundoDeportivo編集部

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