執筆者:Xavier Bosch

 そのガンペールについて、このたび"El primer capita(最初のキャプテン)"という伝記が出版された。執筆したのはジャーナリストで歴史家のエンリク・カルペーニャである。ガンペールの人生を追ったものだが、公式記録にない逸話や資料から当時の会話などを再現しているため、正確にいえばジャンルは小説だろう。

 例えば、クラブ設立から2年後の1901年には、早くもクラブ内部で政治的および宗教的な反発を動機にする人間が現れたと書かれている。ある試合でノーゴール判定を受けたことがきっかけらしいが、黎明期にこのような反発があったことは一般的には知られていない。

 ちなみにこの1901年の1月22日に英国ビクトリア女王が亡くなったとき、バルサは次の試合を放棄したそうだ。当時のチームにいた英国人選手たちが、葬儀に参加するために帰国したからだという。

 そのほか、ジョアンの父親が非常に難しい性格だったことなど、今まで語られなかった興味深いエピソードが数多くある。

MundoDeportivo編集部

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