ケイタは月曜日にも新たに別の物件を手配していることを明かした。ここには、現在路上で生活する110人のホームレスが収容される予定だという。ケイタは必要な金銭のほか、衣類や食料も手配している。

 当初、匿名での活動を行いたかったケイタだが、ホームレスを受け入れてくれる賃貸物件を探すのが難しかったため、やむを得ず自分の名前を出したそうだ。  

「重要なのは人の心と価値観だ。僕たちはお互いを守りあわなければいけない。200人を支援する人間が5人集まれば、立派なコミュニティが出来上がるよ」

 ケイタは続ける。「彼らの多くは(自分のルーツでもある)セネガルからの出稼ぎで、住居や食料も不足していた。ほとんどの人間が路上で生活しているんだ。僕はなんとかして彼らの生活を助けたいと思っていた」

「家を借りるのは簡単なことではない。たとえお金と書類を持っていても、さまざまな問題があって手続きが進まないんだ。それは僕も同じだった。だから家賃を前払いするという条件を申し出たよ。ただ、今回の僕の活動は、人種差別問題を提起するものじゃない。目的は季節労働者をサポートすることだ」 

MundoDeportivo編集部

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