執筆者:Ferran Martinez

 ムンドデポルティーボのインタビューに応じた21歳のカンテラーノは、オランダでの自分のプレーや、バルサとの違いなどについて話してくれた。

-異国への適応に何か問題はありませんでしたか?

「私生活では何も無かったね。独りでいることは好きだし、外国での生活にも興味があったんだ。スポーツレベルでも問題ない。試合ごとに学んでいるよ」

-アイトール・カンタラピエドラ、フリオ・プレグエスエロ、ハビエル・エスピノサら元クレの存在は助けになっていると思います

「特に言語面で助かっているよ。オランダ語は全然理解できないからね。スペイン語が使えるのはアドバンテージだ」

-ウルグアイ人指揮官のゴンサロ・ガルシアはあなたにどんなプレーを求めていますか?

「最初はバルサに似たスタイルだった。例えば高い位置からプレスをかけてボールをキープすることなんかね。でもシーズンが進むうちに、もう少し落ち着いてプレーするようになったんだ。今はどちらかというと受け身かな。クリスマス休暇のあとからディフェンシブになった」

-現在チームは13位に位置しています

「リーグ戦は簡単じゃないよ。優勝を義務付けられてはいけないけど、だからといって降格するような位置は避けなければいけない。このゾーンの争いはとてもシビアだ。対戦相手よりも優れているという考えは持つことができない。時にはオフェンスよりもディフェンスに傾倒して、まずは敗北を避けることを目的する場合もある」

-そういうチームであなたはどのようにプレーしているのですか?

「自分自身を強く持って、何よりチームを助けようとプレーしている。一番難しいのは、相手よりも劣っていると認めなければいけないことだ。僕は7歳のときから、どの相手よりも優れたチームで勝っていたからね。今はもう慣れたけど」

-あなたはそんなバルサを離れる決断を下しました

「バルサを離れるのは現実との戦いだった。勝利が難しいクラブに移籍するのならなおさらだよ。でも僕はこのチームで常に90分間集中できている。試合のペースは速いけど、それで混乱することもない。ディフェンスでも明確なビジョンを持っているんだ」

-もうエールディヴィジに馴染んでいますね

「バルサとはすべてが異なるけど、このチームに移籍できたことを本当に感謝している。僕たちはとても上手くやっているんだ。みんなが残留のために結束している」

-この経験はあなたにとって役に立っていますか?

「個人的に大きな成長を感じているよ。バルサに戻ったときは、この経験を元に自分の価値を証明したい。今回のローン移籍の目的は良い選手になること。実際にその道を進んでいると思う。来年はもっと素晴らしい選手になっているはずさ」

-あなたがセンターバックとしてプレーする試合も見ました

「新しいポジション(本来はディフェンシブミッドフィルダー)だったので最初は難しかったけど、少しずつメカニズムを理解して、今では楽しんでいるよ。本当に素晴らしい経験をさせてもらっている」

-現在バルサにはセンターバックが不足しているので、あなたのユーティリティ性は貴重だと思います

「ファーストチームで起用されるなら、どのポジションでも構わないけどね。でも、ユーティリティ性が役に立つのは間違いないと思う。センターバックでプレーすることで、自分に欠けていたディフェンス面も改善したよ」

-バルサからの連絡はありますか?

「ホセ・マリア・バケーロ(下部組織ディレクター)とは定期的に話している。エリック・アビダルやラモン・プラネスからも、センターバックでプレーする機会を十分利用するように言われた」

-成長の手段としてローン移籍はお勧めですか?

「まず、自分の長所と足りないものを分析しなくてはいけない。僕の場合は外での経験が必要だと感じていた。コンフォートゾーン(バルサのような強豪クラブ、安心できる環境)から離れることもありだと思う。そこでしか得られない経験もあるからね」

-来シーズンはファーストチームに参加できると思いますか?

「世界最高のチームに加わるのは簡単なことじゃないけど、楽観的に考えているよ。プレシーズンに帯同するチャンスを得られたら、それを利用したいと思う」

-2020年の東京オリンピックも迫っています。

「オリンピックに行けたらいいね。子供の頃から夢見ているイベントのひとつだ。チャンスは一生に一度しか無いけど、様々なアスリートと一緒に参加できる素晴らしい大会だ」

MundoDeportivo編集部

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