執筆者:Ferran Martinez

 冷静に分析すれば、ミスよりもヒットの方が多いからだろう。下記に今シーズンの補強を振り返ってみる。

マルコム(4100万ユーロ+100万ユーロ)約51億円

 即戦力というよりも、バルサが将来に期待してオファーを出した選手。マルコム本人も控え要員になることを理解したうえで移籍を決意した。今シーズンは少しずつ出場機会を増やした結果、合計24試合に出場。インテル戦やレアル・マドリード戦では重要なゴールも決めている。

クレマン・ラングレ(3590万ユーロ)約44億円

 最高の契約のひとつだ。サミュエル・ユムティティのサポートに加入したが、45試合に出場してジェラール・ピケとディフェンスの軸を作り上げている。

アルトゥール・メロ(3100万ユーロ+900万ユーロ)約49億円

 アルトゥールはまるでラ・マシアで育ったかのようにバルサのフットボールに対応した。シーズン終盤は負傷で欠場が続いたが、間違いなくスターティングイレブンに名を連ねるメンバーだ。

アルトゥーロ・ビダル(1900万ユーロ+300万ユーロ)約26億円

 エルネスト・バルベルデも言ったように、ビダルは古典的なミッドフィルダーであり、バルサとは異なるフットボールのプロフィールを持つ。しかし、その経験と高いオフェンス能力により、いくつかの重要な試合で起用されることになった。全体的な評価は肯定的である。

ムサ・ワゲ(500万ユーロ)約6億円

 バルサBで期待に応える活躍を見せ、ファーストチームでプレーしたときもキャラクターを発揮した。もし昇格しなくても、購入したときの金額より高く売れることは間違いない。良い投資だった。

ケヴィン=プリンス・ボアテング(100万ユーロの負担)約1億2000万円

 強化技術部が行った最悪の補強であり、誰が見ても大失敗だった。ムニルをたった105万ユーロで放出していたバルサは、シーズン途中でストライカー不足に悩むことになる。アルバロ・モラタについては、1000万ユーロ(約12億円)の給与に難色を示したほか、バルベルデもドレッシングルームの雰囲気が悪くなることを警戒した。結果、バルサはボアテングを採用したが、かつてリーガでプレーしていたときとは全く違う選手になっており、バルサでプレーするには不十分だった。

ジェイソン・ムリージョ(100万ユーロの負担)約1億2000万円

 バルベルデがサミュエル・ユムティティとトーマス・フェルメーレンのフィジカルに不安を感じていたことから、冬の移籍市場で獲得。強化技術部はフィリアルから昇格させるのではなく、経験ある選手を外から持ってくることを選択した。しかしムリージョはジャン=クレール・トディボとチームで5番目のセンターバックを争うことになる。そのパフォーマンスはボアテングよりも優れていたが、ほとんど目立っていない。

ジャン=クレール・トディボ(100万ユーロ)約1億2000万円

 2019-20シーズンからの加入で獲得したが、1月に移籍時期を早めることが発表された。スーペルコパ・カタラーナのほかリーガ2試合に出場したが、将来に期待できる可能性を示すことができたと思う。


目立ったのはグッドセル

 今シーズンの技術強化部の仕事で目立ったのは購入よりも販売かもしれない。過去、バルサには"資産の売却"という考えがあまりなかったが、昨夏は1億3770万ユーロ+1550万ユーロ(約186億円)を得ることができた。この数字には、ボルシア・ドルトムントにパコ・アルカセルを販売した2100万ユーロ(約26億円)が追加される。

 1180万ユーロ(約14億円)で獲得したジェリー・ミナ、1650万ユーロ(約20億円)で獲得したリュカ・ディニュは、それぞれエヴァートンにを3025万ユーロ(約37億円)と2020万ユーロ(約25億円)で販売。4000万ユーロ(約49億円)で獲得したパウリーニョは、5000万ユーロ(約61億円)で中国に返した。

 そのほかジェラール・デウロフェウを1300万ユーロ+400万ユーロ(約21億円)、マルロン・サントスを1200万ユーロ(約15億円)、アレイクス・ビダルを850万ユーロ+200万ユーロ(約13億円)、ホセ・アルナイスを500万ユーロ(約6億円)で販売している。また6月30日には、アンドレ・ゴメスなど複数の選手が買い取られる予定だ。
 

MundoDeportivo編集部

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