問題の試合、ミラネーゼ対トレポルティを担当したジュリア・ニカストロが22歳という若い女性だったことから、スタンドからは卑猥な野次が飛んでいた。なかには、"世界で最も古い職業に専念しろ"というような侮辱もあったという。
そんな雰囲気に後押しされたのか、ある場面でジャッジに不満を持ったトレポルティの選手が、ジュリアの目の前でショートパンツをおろし、わいせつな言葉を口にしたという。ジュリアはこの少年に迷うことなくレッドカードを提示したが、その結果スタンドからの野次はさらに増したそうだ。
この事件のあと、イタリアのスポーツ裁判所はすぐにこの少年のチーム活動を停止した。所属チームのトレポルティが公式に謝罪したほか、オーナーのレンツォ・マヴァラッキオも「まずはジュリア・ニカストロ主審にお詫び申し上げたい。私は事件を新聞で初めて知った。人々がそのような雰囲気を放置していたことが残念だ」と語っている。
マヴァラッキオは月曜日に問題の少年の両親と話し合いを行った。「何らかの責任をとる必要があると考えたからだ。主審への侮辱には罰金100ユーロというルールがあるが、お金を払って終わりというわけにはいかない。何かが間違っていると思うし、この国が心配になる」
今回の事件については、FIGC(イタリアフットボール連盟)を中心に多くのスポーツ組織がこれを問題視しているほか、教育の分野にまで波紋を広げている。

レフェリー
女性レフェリーの目の前で14歳の選手がショートパンツを下ろす
日曜日、ヴェネツィアから約20kn離れたマルテラーゴで行われたジオヴァニッシミ(U-14)の国際大会で、試合中に女性レフェリーへのセクシャルハラスメントが繰り返されるという事件が起きている。