執筆者:Edu Polo / 執筆者:古賀正登
ダニ・フロリ医師とフィジオのジョルディ・メサジェスがメッシに処置を施す間、スタンドの観客はただ黙ってその様子を見守り続けた。テレビ局も仕事を忘れ、マッサージを受けるメッシだけを映している。
永遠に続くかと思われた静寂は、2分後にメッシがピッチに飛び出したときに破られた。ファンは胸を撫で下ろしたが、しかしこのときメッシの状態は完全なものではなかった。結局、試合はそのまま引き分けに終わっている。
「メッシの状態は?」「レアル・マドリード戦に出場できるのか?」「バルベルデはなぜ彼を交代させなかったのだろう?」カンプ・ノウをあとにするファンの話題はほとんどがこれだった。多くの人が最新情報を知ろうとラジオを聴いたり、またスマートフォンでニュースを調べながら歩いていた。
この日のメッシの負傷は、ウンディアーノ・マジェンコ主審のジャッジに対する論争を消している。メッシが決めた幻の1点目、セルジ・ロベルトが主張したペナルティキック、後半にはメッシだけでなくネトも時間を使ったのに、アディショナルタイムがたった2分だったこと・・・。
この数週間、レアル・マドリードは自分たちが不利益をこうむったときにVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が使われないことを抗議していた。バルサファンは、今週はマドリードがVARを使わないジャッジに文句を言わないことを知っている。

ラ・リーガ
メッシが負傷したあと、試合は存在しなくなった
リーガ第22節FCバルセロナ対バレンシア戦。70分に相手選手と接触したあと、リオネル・メッシは右手で太ももを押さえメディカルに治療を依頼した。カンプ・ノウに集まった約7万7000人の優先事項は、スコアボードに表示された2-2の数字ではなく、キャプテンの安否を確認することだった。