執筆者:Xavier Bosch

 他の選手たちと同じように、プッチも1階VIPエリアで試合を観戦することになった。召集に漏れた選手や、負傷中の選手たちが利用するボックス席だ。一般観客席と近いため、ここを利用する選手は試合開始直後にやってきて座り、ブレイクの1分前に立ってドレッシングルームに向かう。多くの選手は、誰とも言葉を交わすことが無いように使っている。

 しかし、リキ・プッチは違った。試合が始まる前に到着すると、このミッドフィルダーはピッチに入場する選手たちを笑顔と拍手で迎えている。ハーフタイム中もそのままボックス席にとどまり、気がついたファンのサインや写真撮影に応じた。素晴らしかったのは、プッチがそれを楽しみながらやっていたことである。この対応には多くのファンが感動していた。

 有名になればなるほど、フットボール選手には多くの人間が寄ってくる。安全面を考慮して、ファンと一定の距離を置くのも間違いではない。しかし、本当のスターの姿とはどういうものなのか。このフィリアルの若い選手の行動に、私はそれを見たような気がする。
  

MundoDeportivo編集部

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