彼らはバルサの試合以外だと簡単にスタジアム使用を許可してくれるようだ。バルサはコパ・デル・レイで何度も"お断り"を経験している。2012年を思い出してみよう。アスルグラナが決勝戦進出を決めた直後、マドリードはトイレの改修工事を理由に会場が使用できなくなったと報告していた。

 のちにこれはムンドデポルティーボの取材で嘘だったことが発覚している。実際にはトイレでは何の作業も行われていなかった。彼らは自分たちの本拠地で、カタルーニャ州のバルサとバスク州のアスレティックの試合をやらせたくなかったのだろう。

 2017年にも同じようなことが繰り返された。バルサとアラベスが国王杯決勝進出を決めたあと、マドリードは"スタジアム改修期間にあたる"とベルナベウの使用許可を出していない。結局このシーズンの決勝はエスタディオ・ビセンテ・カルデロンで開催されている。

 ベルナベウで開催された1997年の国王杯決勝戦、バルサがベティスを下して優勝したあと、スタジアムでバルサのイムノ(公式応援歌)が延々と繰り返されるという"事件"があった。アスルグラナの元会長ジョアン・ガスパールが、音響スタッフにお金を渡して「バルサが勝ったら何度も繰り返して欲しい」と指示していたのだ。フロレンティーノ・ペレスが恐れているのは、このような事件がまた起きることかもしれない。

MundoDeportivo編集部

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