執筆者:Roger Torello

 バルサは2003-04、2004-05シーズンにリーガを連覇、2005-06シーズンにはチャンピオンズリーグに優勝する。その後、テン・カテがアヤックスの監督に就任すると、バルサは2年連続でリーガのタイトルを逃した。"影の指揮官"と呼ばれていたこのオランダ人コーチの影響力を物語るエピソードである。

 そのテン・カテがムンドデポルティーボのインタビューに応じてくれた。当時のバルサの話から、最近のチームへの意見などを語っている。

-現在のバルサはクライフのスタイルから少し離れていると言われていますが・・・

「私個人は悪いとは思わないけどね。現代のフットボールに適応したセキュリティを意識したプレーだ。バルベルデにはクライフのバルサでプレーした経験があるが、彼はちゃんと選手を見ている。今のバルサは変化の時期に来ているんだ。メッシ、スアレス、ブスケツ、ピケ・・・チームの背骨にあたる選手たちはもうベテランだよ。より攻撃的にプレーするのはリスクが大きい。それだけ運動量も必要だからね。バルベルデはそれを理解している」

-ロナウジーニョについて教えてください

「もし世界で最高の選手の名前を挙げろと言われたら、私はロナウジーニョと答えるだろう。人生のなかで、あれほど優れた選手は見たことが無い。当時のチームには他にも優秀な選手が揃っていたが、ロニーは特別だったね」

-どういうところが特別だったのですか?

「彼は今まで誰も見たことが無いようなプレーを見せてくれた。いろいろ言われていたけど、私生活でもプロフェッショナルだったよ。特にファンへの姿勢は素晴らしかった。写真やサインを頼まれても、いつも笑顔で応じていたからね」

-フランク・ライカールトとは今でも連絡を取っていますか?

「ああ。友人や家族を交えてよく会っているよ。当時、私はアヤックスの監督に就任するためにバルサを去らなければいけなかったが、彼と過ごした日々は人生を豊かなものにしてくれた。スペインの異なる文化も勉強になったよ」

-いつもあなたが"悪い警官"で、ライカールトが"良い警官"でした

「バルサに到着したわずか2週間後に、14人の選手を失う状況に直面した。ラポルタ新会長のもと、取締役会がクラブスタッフも一新したときだった。簡単な仕事じゃなかったよ。実際、シーズン前半は必死だった。チームをまとめるためには"良い警官"と"悪い警官"が必要だったんだ」

-"悪い警官"の役を気にしませんでしたか?

「ああ。自分がその役にふさわしいと思った。個性が強いし、フランクよりも大きな怒鳴り声を上げることができたからね。でも、叫んだあとは選手にハグしてたよ」

MundoDeportivo編集部

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