執筆者:Fernando Polo

 脱税容疑は、メッシとその父親ホルヘが2007年から2009年にかけて410万ユーロ(約5億3000万円)の所得税を回避したというものだった。この事件でメッシを悩ませたのは、国家弁護士マリオ・マサだった。「税金関係は父親に任せていたために知らなかった」と主張するメッシに対し、マサは「税金は10歳の子供でも分かる。無関心を装っているが、やっていることは犯罪組織のトップと同じ」と厳しく批判した。この裁判では報道も加熱し、メッシ一家はハリケーンの前にさらされることになる。

 そんな状況で迎えたコパアメリカ・センテナリオの決勝戦。試合はペナルティ戦までもつれ込んだが、アルゼンチン1人目のメッシはキックを失敗。4人が決めたチリ代表が優勝した。涙を流すメッシは、直後に代表引退を発表している。

 休暇に入ってから数日後、脱税容疑の判決が下った。懲役21ヶ月。前科がないことから、メッシは25万2000ユーロ(約3270万円)、ホルヘは18万ユーロ(約2340万円)の罰金を支払うことで合意したが、メッシ一家へのバッシングは続いていた。   

 このように厳しい時期を過ごすメッシについて、関係者がシティのフェラン・ソリアーノとチキ・ベギリスタインへメッセージを送ったという。かつてバルサに所属していた人間たちだ。その内容は、メッシがひどく落ち込んでいること、バルセロナでの生活に苦しんでいるというものだった。元バルサ副会長のソリアーノは、常日頃から"メッシへはアプローチしない"と公言していたが、選手本人が希望した場合にはいつでも交渉を始められる準備をしていた。

 しかし、関係者からのコンタクトはあったものの、この数日間報道されているような具体的な金額や手数料までは言及されていなかったそうだ。結局メッシはバルサに残ることを決めたため、そこまでのオファーを準備する時間はなかったのである。

MundoDeportivo編集部

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