執筆者:Edu Polo

 この試合、フェルナンド・イエロはスターティングメンバーに変更を加えた。しかし、アンドレス・イニエスタを犠牲にしたことで、チームはフットボールを失っている。ボールポゼッションで圧倒的に優位に立ったスペインだが、ロシアの厳しいマークに苦しみ、ほとんど危険を生み出すことができなかった。

 11分にナチョが得たフリーキックの場面。マルコ・アセンシオが蹴ったボールは、セルヒオ・ラモスを押さえ込んでいたセルゲイ・イグナシェビッチの足に当たりゴールに吸い込まれる。

 早い時間に先制点を得たことで、スペインは優位に試合を運べると思われていた。予想通り、その後ロシアが作ったチャンスは散発的なものだった。36分、ゴロヴィンのシュートは大きく右に外れる。

 一方で、スペインはボールを持ちながらも、そのプレーにまるで深みがなかった。サイドを駆け上がるジョルディ・アルバに反応するのはイスコだけで、ダビド・シルバは完全に消えていた。コケとのコンビを組んだセルヒオ・ブスケツも、決して快適そうには見えなかった。

 そんなスペインを尻目に、ホームの大声援を背負うロシアはゴールを諦めていなかった。40分、アルテム・ジューバのヘディングがジェラール・ピケの腕に当たる。このファウルで得たペナルティをジューバが決め、試合は1-1の同点になった。

 ブレイクのあとは、攻めるスペインとカウンターを狙うロシアの対比がより明確になる。3枚の交代枠を使い切ったロシアに対して、スペインは67分にアンドレス・イニエスタ、70分にダニ・カルバハルを投入して試合を動かそうとした。しかし、80分にイアゴ・アスパスを入れても、ラ・ロハは追加点を奪うことができない。

 90分で決着がつかなかった試合は、今大会始めての延長戦に突入する。そしてその30分後に行われたペナルティシュートアウトの結果、スペインの帰国が決まった。

MundoDeportivo編集部

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