執筆者:Xavier Munoz
昨年アルゼンチンの世論は、代表チームが苦しむ原因を"バルサで活躍しながら母国代表で結果を出せないリオネル・メッシ"に関連付けていた。もちろんすべての人々ではないが、少なくない人間がそのような意見を持っていたことは確かだ。
先日のスペイン代表戦の結果はその考え方に終止符を打つものだった。「ラ・セレクシオン(代表)はメッシだけで戦うことはできない。ひとりの選手が90分間ボールを持ち続けることは不可能だからです」そう語るのはアルゼンチン紙『Clarin』のエンリケ・ガスタニャガだ。
ガスタニャガは言う。「今の代表チームで、イニエスタのように組織的なプレーができる選手がいますか?イスコのようなタレントは?ミッドフィールドをセルヒオ・ブスケツのようにコントロールする選手は?ジョルディ・アルバのようにサイドで攻撃と守備を繰り返せる選手は?ピケやセルヒオ・ラモスのようなセンターバックは?それがすべてですよ」
同紙のアドリアン・マラデスキも、アルゼンチン代表の問題はメッシでは無いと語った。「レオが出場しないチームが機能しなかったのは、決して新しいことではありません」
セルヒオ・ダニシェウスキはもっと大胆に書いている。「忘れてはいけない。これはメッシ無しで敗れた試合だ。では、メッシがいれば勝っていたのか?それを想像する必要がある。チームとして、グループとしてバラバラなアルゼンチン代表は、ロシアに向けて明日から再建を開始しなければいけない」
同じくアルゼンチン紙『La Nacion』のアンドレス・エリセケは、「メッシがいないチームには戦う気持ちが存在しない」と断言した。「レオがプレーしないとまともな試合にならない。他の選手たちにできるのは、相手のユニフォームを引っ張ったり、足をかけたり、あるいは押したりすることくらいだ。ワールドカップ優勝候補チームにはそれも通用しないが・・・」
『Ole』紙のディエゴ・マシアは、6-1を伝える記事の見出しに「メッシ、メッシ、メッシ」と書いた。同紙でこのような言葉が並ぶのは極めて珍しい。南米予選最終節でワールドカップ出場を決め、ロシアに向けて大きく盛り上がったアルゼンチン代表だが、今回の大敗については母国でも厳しい意見が多く出ている。

アルゼンチン代表
アルゼンチン大敗の原因はメッシの不在だけではない
昨年アルゼンチンの世論は、代表チームが苦しむ原因を"バルサで活躍しながら母国代表で結果を出せないリオネル・メッシ"に関連付けていた。もちろんすべての人々ではないが、少なくない人間がそのような意見を持っていたことは確かだ。