執筆者:Paula Muriel

 先日、バルサとグレミオの間で、アルトゥール・メロの買い取りオプションが成立した。この21歳のミッドフィルダーはどのような選手なのだろうか。その生い立ちから説明していこう。

 1996年8月12日、アルトゥールはブラジルの首都ブラジリアから200km離れたゴイアイアで生まれた。キャリアをスタートさせたのは、12歳のときに入団したゴイアス・エスポルテ・クルーベ。ブラジルフットボール連盟が認定したトレーニングを行う優秀な下部組織を持つクラブだ。クラブマスコットはアヒルのように見えるが、実は子牛である。

 アルトゥールの父親は繊維工場を経営している社長で、その家庭は裕福だった。他の多くのブラジル人選手のように家庭環境で苦労したことは無い。実家はゴイアイア南西部の高級住宅地にあり、ゴイアスECの練習場までは車で15分の距離にあった。

 ゴイアスECに入団したアルトゥールは、そこで後に親友となるレオナルドに出会う。「僕たちはフットボールだけじゃなく、テニスや卓球、いろんなスポーツを競い合った。偉大なライバルさ」アルトゥールとの関係について、レオナルドはそのように話す。彼らが獲得した初めてのタイトルはゴイアイア選手権。決勝戦を2-0で勝利したゴイアスECのゴールは、そのレオナルドとアルトゥールが決めたものだった。

 レオナルドが賞賛するのは、アルトゥールのキャプテンシーだ。「彼は自分の年齢よりも上のカテゴリでキャプテンを務めていた。それだけ引き付けるものがあったんだよ」クラブスタッフのカルロス・エンリケもアルトゥールの態度を褒めるひとりだ。「彼は話し方を心得ていたね。チームメイトには的確に指示を出し、レフェリーには毅然と抗議する。どちらも優れたキャプテンの態度だった」

 U-15時代のトレーナーだったレオナルド・カンポスは、アルトゥールの身体能力の高さを振り返った。「彼がこのカテゴリに入ってきたとき、まずフィジカルテストを行ったんだ。ここで1年間過ごしている選手たちを抜いて、最高の数値を出したことを覚えている。それから彼のプレーに注目するようになったけど、本当に恐ろしい選手だったよ」

 スペースに走り込む動き、ボールの動きを予測するプレー、すべてのスタッフがアルトゥールの才能に驚かされたそうだ。フットサルの経験もあったことから、そのボールタッチはとても洗練されていたという。U-15時代の監督レオナルド・ビニシウスはアルトゥールのボールタッチをロナウジーニョと比較した。「ガウショと同じようなタッチだった。あのボールの扱い方がバルサで通用するのは証明されている。アルトゥールはイニエスタの後継者になるかもしれない」

 友人であるほうのレオナルドもアルトゥールの成功を確信している。「あのアルトゥールが、僕たちのアイドルと並んで世界最高のクラブでプレーするなんて、今でも信じられないよ。でも、彼ならきっと成功できる。それだけは確かだね」

 ゴイアスの元チームメイトたちは、アルトゥールが非常に謙虚な性格であることを強調していた。友人と一緒に過ごすことが大好きだが、時間があるときは社会福祉にも参加していたという。ブラジル人選手の代名詞でもあるパーティにはまったく興味がなかったと言っていたが、この点については、生まれ育った家庭環境が影響しているのかもしれない。

MundoDeportivo編集部

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