執筆者:Sergi Sole

 もちろん、ここでは歓喜に沸いたこともあった。2009年5月6日に行われた伝説の試合である。直前の試合でレアル・マドリードに2-6の歴史的勝利を挙げていたバルサは、そのわずか4日後にさらに大きな興奮に包まれた。このゲームで主役になったのがイニエスタだ。

 1-0で迎えた後半アディショナルタイムが2分9秒経過したとき、エリア内でボールを持ったメッシがディフェンダーを3人引き付けたあと、右にパスを送る。ボールはイニエスタの足元に転がってきた。「シュートコースはなかったけど、とにかく打たなきゃいけないと思った。ここしかないという場所に飛んだね。ハートで決めたゴールだよ」イニエスタはあの奇跡をそう振り返っている。

 ちなみに2016年に出版された自伝"La jugada de mi vida(人生におけるプレー)"には、次のような感じで書かれていた。「自分が決める!インサイドで蹴るかアウトサイドで蹴るかなんて分からなかった。ただ本能に従って蹴ったんだ!」

 このゴールにより準決勝を勝ち上がったバルサは、決勝でマンチェスター・ユナイテッドを2-0で下した。そしてチームを率いていたペップ・グアルディオラは、就任1年目でスペインフットボール史上初の三冠(リーガ、チャンピオンズ、国王杯)を達成している。

MundoDeportivo編集部

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