執筆者:Sergi Sole / Xavier Munoz

 そして現在、アスルグラナの執行部はこのテーマに関して動き出している。バルサ史上初となる終身契約を結んだアンドレス・イニエスタと同じように、クレはメッシも生涯契約を結ぶことを信じている。以下、その願いが実現するためのポイントを見ていきたい。

1. 現在の契約

 現在の契約は代理を務める父親がサインしたものだが、その内容に疑問を呈する者は誰もいない。メッシは衰えるどころか、自身のクオリティをさらに進化させている。今シーズン序盤のパフォーマンスもそれを証明しているだろう。

2. ネイマールの逃亡

 今日のフットボール界では、いかなるクラックにもチームを離れる可能性がある。市場には狂喜を起こすだけのマネーが溢れているからだ。ネイマールはバルセロナでアイデンティティを確立させることができず、パリへ去って行った。メッシに関しても、これまで多くのビッグクラブが引き抜きを画策したことは確かだ。しかし、成功したクラブは存在しない。

3. レオは期待に応える

 メッシはどんなオファーに耳を貸したこと、迷いを抱いたこともない。要求する年棒は世界一だが、それはあくまでもバルサの収入、クラブの規模の範囲内のものであり、他のクラブであればもっと高額なサラリーを得ることができたはずだ。例えば、クラブの財政を安定させる必要があった時期には、バルサからの依頼で2年間給与アップを見送ったこともある。それでもメッシは最高のプレーを続けてきた。バルサだけでなく、世界中を見渡しても、彼のようなパフォーマンスを発揮できる選手は存在しない。

4. イニエスタとの生涯契約

 イニエスタとの生涯契約は、本人だけでなく全てのバルセロニスタにとっても満足できるものだった。いずれやってくるイニエスタが引退を迎えるときにも、トラブルは起きないはずだ。かつてカルレス・プジョルが似たような契約をしていたが、イニエスタに提案されたものはそれを改良したものだった。

5. メッシへの感謝

 メッシがバルサで金銭目的でプレーしていないことは疑いようがない。彼にとってもファンにとっても、移籍によって悲痛な思いをしなくて済む状況を作らなくてはいけない。しかし、現在の2021年までの契約では、メッシの移籍を止めることができない。

 メッシがネイマールのようにクラブを去らなかったことに対しては感謝すべきだろう。様々な誘惑があるにもかかわらずメッシはバルサに忠誠心をもち続けているが、クラブもその気持ちに報いる必要があると考えている。その方法が生涯契約だ。これが実現すれば、メッシがシューズ(スパイク)を脱いだあとも、バルサとの結びつきは強いままだろう。メッシはクラブのシンボルであり、アンバサダーなどの役割を提案してクラブに残ってもらうべきだ。

 生涯契約の最大の効果は、クラブとの関係に溝ができるのを防ぐことだろう。過去には退団をめぐり選手との関係が悪化した苦い経験もある。例えば、ロナウジーニョはあれだけのアイドルだったにもかかわらず、退団時には最悪の関係になってしまった。幸いなことに、その後は関係を修復して、現在ロニーはクラブのアンバサダーを務めている。しかし、メッシとはこのようなことがあってはいけない。

 チームを去ることがなければ、その関係が途切れることもないのだ。さらに、メッシを放出したことで悪者になる会長も生まれないし、関係修復に尽力するものもいなくて済むだろう。生涯契約を結べば、誰もレオを誘惑することができなくなる。リオネル・メッシは本当の意味でバルサの宝物になるのだ。彼の忠誠心に異論を唱えられる人間はいない。クラブは最大限の感謝で応えるべきだ。

MundoDeportivo編集部

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