執筆者:Roger Torello

 バルトメウは会場のロンドン・パリディアムに直接入ったため、ダニとは授賞式前にホテルで顔を合わせていない。"ザ・ベスト" FIFAフットボール・アワーズの式典後、2人は和やかな雰囲気で、冗談も交えながら挨拶を交わしている。その様子からは、バルトメウが当時アウヴェスから受けた厳しい批判を根に持っていないことが見てとれた。

 アウヴェスとのフレンドリーな再会とは異なり、ネイマール親子とのそれは冷めたものだった。バルトメウはベストイレブンに選ばれたネイマールに祝いの言葉をかけ、父親にも挨拶したものの、それ以上の会話はなかった。ロンドン・パリディアムの廊下で顔を合わせた際には、両者ともカメラから離れた位置に身を置くことを意識していた。

 バルトメウはパリ・サンジェルマン移籍を強行したネイマールのやり方に腹を立て、面と向かって話し合おうとしなかったこの親子に騙されたと感じている。ネイマールの側も契約延長ボーナスの支払いを避けるべく、自身を告訴したバルサをよく思っていない。実際、ネイマールはFIFAに対してバルサの契約不履行を訴え、チャンピオンズリーグ出場権の剥奪まで主張している。

 数週間前にはバルセロナの裁判所で調停の場が設けられたが、両者が和解することはなかった。そのためこの件の決着は判事の判決に委ねられることになる。

メッシ、イニエスタとは良い関係

 ネイマールは"ザ・ベスト"授賞式の会場に一番遅く到着したため、ホテルを出る際にリオネル・メッシやアンドレス・イニエスタと顔を合わせることはなかった。レオとアンドレスはアウヴェスと仲良く言葉を交わし、式典用のフォーマルというより"総司令官"に近いアウヴェスの出で立ちをからかっていた。ネイマールはメッシと席が隣で、イニエスタもネイマールを含めた元チームメートたちと「楽しく過ごせた」と発言していた。

MundoDeportivo編集部

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