執筆者
Óscar Zárate
火災は居住地に近づいているため、ビーゴの住民の一部には避難命令が出ている。火災によって発生した灰の雨や煙雲はオリピカの中心部を覆っており、セルタ・デ・ビーゴのホームであるエスタディオ・ムニシパル・デ・バライードスにも到達した。セルタはこの山火事の不安を抱えながら、月曜日にアウェイでリーガエスパニョーラ第8節ラス・パルマス戦に挑むことになる。
今回の火災について、セルタはクラブのウェブサイトに次のような公式声明を発表した。「我々のビーゴ地方やガリシア地方に取り返しの付かない被害を与えている火の海を残念に思うと同時に、その原因を厳しく非難する」この山火事は放火が原因であると伝えられている。
セルタのカルロス・モウリーニョ会長は、この火事で命にかかわる被害を受けた家族や友人を心配すると同時に、励ましと団結を呼びかけるメッセージを送った。またセルタは、ガリシアの山林や都市部で消火活動にあたっている人々を賞賛し、この支援に感謝の意を表している。
セルタ以外にも、デポルティーボ・ラ・コルーニャがハッシュタグ"#ArdeGalicia"を使い、ビーゴと団結して火災と戦う意向を示した。「我々はビーゴと団結し、ガリシアに広がっている火災と戦う。精一杯に!」そのほか、CDレガレスもクラブの公式ツィッターで「我々は団結して、ビーゴを襲った火災の影響で困難な状況にあるガリシアの人々を支援する」と発表している。
ソーシャルネットワークで各クラブが団結を呼びかける一方、災害には付き物の"誤報"が拡散される例もあった。そのひとつは、セルタのホームスタジアムが燃えているというものである。スタジアム内が明るく光っていたことが理由だが、それはセルタがピッチの芝を管理するために用いた照明だった。このツイートは多くの人々によって拡散されている。
フェイホー知事「我々は極限状態にある」
ガリシア自治州のアルベルト・ヌニェス・フェイホー知事は、テレビ局『Televisión de Galicia』のインタビューに「我々は極限状態にある」とコメントした。約千人の近隣住民がバケツリレーで炎と戦い、消防団は火災を制御しようと不眠不休で働いているが、状況は依然として厳しいまま変わらない。南からの強風と乾燥した大気の影響で、消火活動は困難を極めている。炎の接近により、すでに数百世帯が自宅から避難しているようだ。
ビーゴ市役所は、煙による中毒を避けるため窓を閉めるよう呼びかけるとともに、3つのホテル"アクシス"、"シウダ・デ・ビーゴ"、"バイーア"を開放し、火災の影響を受けた人々に一時的な宿泊施設を提供している。ビーゴの地元紙『Faro de Vigo』デジタル版によると、火災はまだ拡大し続けているということだ。

ガリシア山火事
スペイン北西部ガリシアの山火事にセルタをはじめとする複数クラブが団結
スペイン北西部ガリシア自治州で発生した山火事は10ヶ所以上に広がり、混乱状態が続いている。この山火事はハリケーンに煽られる形でルーゴ県やオウレンセ県、ポンテぺドラ県にまで拡大し、二グランでは2人の死亡が確認された。