執筆者
Francesc Aguilar

 エディンソン・カバーニ(パリ・サンジェルマン)、エデン・アザール(チェルシー)、さらにピエール=エメリク・オーバメヤン(ボルシア・ドルトムント)など、今夏ペレス会長は、クラブがターゲットに挙げた選手に一切の興味を示さなかった。唯一迷ったのは、アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード)の契約解除金が1億ユーロに減額されたときだけだったという。

 フロレンティーノ・ペレス会長が入れ込んでいるのは、ラ・ヴェッキア・シニョーラ(ユヴェントスの愛称)所属のフォワードだけである。ディバラほど多様な攻撃能力を備えた選手は他にいないと考えているそうだ。

 マドリードは以前よりディバラに大きな関心を持っていた。しかし、モナコ対マンチェスター・シティ戦を観戦したペレス会長は、その試合で活躍したキリアン・ムバッペに目移りしている。とはいえ、マドリードは、ムバッペに異常な執着心を抱いていたパリ・サンジェルマンとの獲得合戦には加わらなかった。

 もしマドリードがムバッペを獲得していたら、おそらくクラブでは年俸を巡る駆け引きが起こっていただろう。中堅どころの選手たちすべてが、ムバッペと同等の報酬を求めて、契約内容の見直しを迫っていた可能性がある。

 今夏ディバラは、代理人をピエル・パオロ・トリウルツィ氏から、自分の兄マティアスとグスタボに変更している。しかし、彼が新たなチャレンジに興味を持っていないわけではない。自分自身の能力を考えた場合、ユヴェントスでプレーすることは、クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)やリオネル・メッシ(バルセロナ)と比較して大きなハンディキャップになることを痛感しているからだ。事実、先日発表されたFIFA"ザ・ベスト"でも、ネイマール(パリ・サンジェルマン)に抜かれて最終候補入りを逃している。

 ペレス会長がGOサインを出せば、ユヴェントスとの交渉はすぐに始まるだろう。ただし、今シーズンはディバラがユーヴェにフォーカスしているため、獲得交渉は来年6月以降の加入に向けたものなる。

MundoDeportivo編集部

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