クリスティアーノ・ロナウドは脱税問題で落ち着かない日々を送っている。マドリードのスポーツ紙『ディアリオ・アス』によれば、検察庁から総額1,470万ユーロ(約19億円)の脱税容疑で訴えられているロナウドは、本件を調査しているゴメス・フェレール判事より、2011年から14年までの所得申告を担当した税理士の身分照会を命じられている。これは8月1日の判決で言い渡されたものだ。
同様にクリスティアーノは、イギリス領ヴァージン諸島のトルトラ島ロードタウンを拠点とするトリン・アソシエイツ社の2011年から14年までの収支報告も求められている。ゴメス・フェレール判事の判決文には、これらの要求に対して3日以内の上告ができることも記載されている。
スペインの一般紙『エル・ムンド』は、クリスティアーノはマドリードに移籍する数ヶ月前の2009年初頭より、カリブのタックス・ヘイブン(低課税地域)として知られるイギリス領ヴァージン諸島にある複数の会社に、自身の肖像権収入を管理させていた。これらの会社は実体のないペーパー・カンパニーで、架空の名義人を使って運営されていたという。
はじめの6年間、トリン・アソシエイツは総額7,480万ユーロ(約97億1,000万円)に上るクリスティアーノの肖像権を買い取っていた。2015年にはトリン・アソシエイツと同じ住所で登録されている別の会社、アディフォア・ファイナンス社とアーネル・サービス社が2020年までの彼の肖像権を7,500万ユーロ(約97億3,000万円)で買収している。これらのオペレーションはバレンシアCFのオーナーであるピーター・リムと関連のあるミント・キャピタル社によって行われ、管理された肖像権収入は最終的にクリスティアーノがスイスに持つ銀行口座に収まったという。
ポスエロ裁判所の判事は、クリスティアーノが信頼を置く3人の関係者にも出頭を命じている。そのうちの一人である代理人のジョルジュ・メンデスは、既にASモナコのFWラダメル・ファルカオの脱税容疑でも起訴されている。メンデスの証言は10月19日の11時30分から行われる。同日にはメンデスの甥ルイス・コレイアが12時から、クリスティアーノの顧問弁護士カルロス・オソリオも11時から証言台に立つ予定だ。

クリスティアーノ・ロナウド
クリスティアーノへの最後通告
ポスエロ・デ・アラルコン裁判所のモニカ・ゴメス・フェレール判事は、レアル・マドリードのクラックに対し、担当税理士の身分照会とイギリス領ヴァージン諸島に持つ会社の収支報告を催促している。