UEFAファイナンシャルフェアプレーを理解するための10のポイント

1.負債額の透明化
 UEFA主催の大会に参加するために各クラブは、他のクラブや選手、さらには納税機関に負債を抱えていないことを示す必要がある。

2.収支のバランス
 各クラブは「収支のバランス(支出が収入を上回ってはいけない)」を守らなくてはならない(2013-14シーズンより施行)。

3.3年間分を審査
 UEFAクラブ・ファイナンシャル・コントロール機関(CFCB)が、初年度(2013-14シーズン)は過去2シーズン分、そして2014-15シーズン以降は過去3年間に遡って毎年クラブが提出した数字を評価する役割を持つ。FFPに抵触しているクラブは、公式に通達を受け取ることになり、「収支のバランス」不履行に対しては、2014-15シーズンからペナルティーが科されている。

4.FFP赤字許容額
 収入に対して、各クラブの支出は500万ユーロ(約6億5,000万円)までであれば上回ることが認められる(3年ごとに計算)。とはいえ、ある一定制限までは、クラブオーナーによる寄付や支払いによって補填されている場合も可となる。具体的には以下の通り。

(1)2013―14、2014―15シーズンまでは4,500万ユーロ(約59億円)の累積赤字まで許容
(2)2015―16、2016―17、2017―18シーズンまでは3,000万ユーロ(約39億3,000万円)の累積赤字まで許容

 2018年以降の額は公表されていないが、その条件は厳しくなるとされている。またスタジアム・トレーニング施設・育成に関する支出は投資とカウントされ「収支のバランス」からは対象外となる。

5.ペナルティーには段階がある
 FFP不履行であっても、自動的に追放されることはないがペナルティーの対象となることに例外はない。「収支のバランス」の結果など複数の観点で評価された上で、下記のように異なったペナルティーが科せられる。
※「(1)」から順にペナルティーが大きくなる
(1)注意 
(2)警告
(3)罰金
(4)勝ち点剥奪
(5)UEFA主催大会参加による収益分配の停止
(6)UEFA主催大会に対する登録選手数の制限と、選手リストに記載する全選手分合計年俸の制限
(7)大会参加資格の取り消し
(8)タイトル剥奪

6.スポンサーを通したオーナーの投資も審査
 クラブのオーナーが自身に関連する企業とのスポンサー契約を通して投資を行った場合、UEFAは審査を行う。必要と判断すれば、そのスポンサーの市場価値に合わせて支払われた額が「収益のバランス」に適応されることがある。

7.CL・ELはライセンスが必要
 チャンピオンズリーグ、およびヨーロッパリーグに参加するクラブは、各国の連盟が(場合によってはリーグが)付与するライセンスを保持している必要がある。その手続きにはUEFAクラブライセンス規則に基づき、また各国のコンペティションに参戦している全クラブの経済状況を評価するファイナンシャルフェアプレーに基づいて行われる。

8.44クラブが出場権を剥奪
 現行のUEFAクラブライセンスのシステムは、2003-04シーズンに定められた。それ以降ライセンス基準を満たしていないことを理由に、チャンピオンズリーグ、もしくはヨーロッパリーグの出場権を勝ち獲った44クラブが出場権を剥奪されている。

9.FFPは2011年導入、2013―14シーズンより施行
 2013―14シーズンよりライセンス取得のための必要要件として、FFPが追記されている。その結果、選手への未払いや他クラブへの移籍金未払いを理由に、これまで複数のクラブがUEFA主催大会への参加権を取り消されている。

10.保有権・移籍の利益の透明化
 FFPにおいて各クラブは第三者による保有権の所有、そして選手が売却された際に発生した全ての利益を明らかにすることを求めている。そしてUEFAはこの第三者保有を世界レベルで禁止するようFIFA(国際サッカー連盟)に依頼している。少なくともUEFAは第三者保有の禁止に関して独自のルールを作成し、UEFA主催の大会に適用させることも検討しているという。

PSGのネイマール獲得はFFPに抵触の恐れ

 ネイマール獲得に動いているPSGだが、FFPの「収入よりも支出が上回ることを禁止する」ルールに抵触する可能性があると見られている。
 
 また、PSGのオーナーであるナーセル・アル=ヘライフィー会長のポケットマネーを契約解除金の補填に当てることはできない。

 数日前に弊紙はこのフランスのクラブがネイマールを獲得した場合、UEFAが定めたルールを侵さないために新たなスポンサー契約や後援、もしくは移籍による収入など、1億1,000万ユーロ(約144億円)の財源を確保する必要があることを伝えた。

 このFFP問題がPSGに付きまとうことはこれが初めてではない。2014年にはFFPを破ったとして既にUEFAから3年間で6,000万ユーロ(約78億円)の罰金、さらに移籍市場での活動に関しても同じく6,000万ユーロ以下での獲得に制限された。

 今回2億2,200万ユーロ(約288億円)という違約金をPSGはどう払うのか。波紋はまだ広がりそうだ。

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MundoDeportivo編集部

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